[主催]日本市民安全学会/Web西日本研修会

2020年5月16日

日本市民安全学会初のオンライン研修会

新型コロナウイルスの感染防止のため、緊急事態宣言が全国に発せられて一ヶ月が経過し、学会の活動も自粛が続いています。
今回は、オンラインという特性を活かし、西日本地区の会員等にご参加いただき、最新のコロナ情勢を学ぶ機会となりました。(参加者27名)

感染症対策~新型コロナウイルスの本当の姿         
東海大学医学部 基盤診療学系 衛生学・公衆衛生学客員准教授 渡辺良久氏

【要旨】中国に端を発した新型コロナウイルスは、欧米で急拡大し、大勢の感染者および死者を出しています。日本国内では、3月中旬に第一波として「武漢型」がピークとなりました。その後、「ヨーロッパ型」が流行し、日本でも緊急事態宣言が発せられましたが、1週間くらい発するのが遅かったと言えます。全国に発せられたのは、すでにピークに到達してしまっていました。

東海大学医学部 基盤診療学系 衛生学・公衆衛生学客員准教授 渡辺良久氏

武漢型は、子供や若い人は罹りにくいとされていましたが、ヨーロッパ型は子供も重症化する状況となっています。今後は、対応が遅れている南米地域で猛威を奮っている「南米型」が来る可能性があります。また、現在開発が進められているワクチンは、ヨーロッパ型をベースに開発されているため、南米型には効果が薄い可能性もあります。
新型コロナウイルスの流行タイプは、今年のみで収束するのか、2~3年で徐々に収束するのか、インフルエンザのように毎年来てタイプが毎年変化するのか、いまだわかっていません。
また、これまで国内では、男性感染者が多数を占めていましたが、4月後半から女性感染者が増えてきています。病院の看護師や介護施設の職員・入所者に広まっているのではないかと考えられます。