日時:2023年6月3日(土)
場所:日本大学法学部三崎町キャンパス

[主催]日本市民安全学会
[共催]警察政策学会
[後援]日本セーフティプロモーション学会

総会

 本年度の総会は、日本大学の西山先生のご尽力により、同大学法学部10号館において、3年ぶりのリアルでの開催となりました。台風の影響が残る中、多くの方が全国からお集まりいただき、小澤理事の議長の下、1号議案から5号議案までが審議され、いずれも全会一致で可決されました。

2023/06/03総会

 石附会長から、本年度においても、日本市民安全学会2.0会則第2条に定める「子どもから高齢者まで『安全・安心に暮らせる社会づくり』に資するため、新たな社会的価値の創造に寄与する活動」を推進していく旨方針が示され、当日の記念行事のテーマ「WHO推奨のセーフコミュニティとNEXT市民安全」の成果を基に、今後、新時代の学会活動のあり方(組織改編や活動内容)を推進していくこととなりました。

記念行事

第1部 名誉シニアフェローの称号贈呈式

 総会承認された名誉シニアフェロー5名は、WHO推奨のセーフコミュニティ(以下、SC)(コミュニティの安全についての国際認証制度)の日本導入の道を拓き、市民生活の安全の質を高められました。(いずれも当学会会員)

※クリックすると記念碑が表示されます。戻る場合はブラウザの「戻る」ボタンを押してください。

 贈呈式では、原田豊氏(学会夢委員会委員長、立正大学教授)による電子バイオリン演奏でヘンデル作曲「見よ勇者は帰りぬ」が記念演奏として奏でられました。また、お祝いの言葉が、山本俊哉(明治大学教授)から贈られました。

第2部 記念講演

講師:小林常良氏
演題:「市民協働による生活安全活力の再生と魅力あるまちづくり」

 厚木市がSCを導入するに至った経緯や、SC導入によって厚木市が不安のない街に変化していった状況についてお話ししていただきました。本厚木駅前の放置自転車対策、市の職員による街なかの現状観察などを通じ、事件事故の予防、体感治安の改善を進め、「共働き子育てしやすい街ランキング」の上位など、SCの取組以降は内外から高く評価されたことなど感銘深いお話をいただきました。

前厚木市長 小林常良氏
小林常良氏

第3部 記念フォーラム

 引き続き、「SC国際認証都市のまちづくりからの教訓」と題したフォーラムが開かれました。

十和田市 新井山洋子氏
新井山洋子氏
厚木市 倉持隆雄氏
倉持隆雄氏
厚木市SCサーベイランス委員会委員長 渡辺良久氏
渡辺良久氏

十和田市の取組について新井山洋子氏から、厚木市の取組ついて倉持隆雄氏からお話ししていただきました。
 次に、「NEXT市民安全を考える」として、東海大学の渡辺良久氏から外傷サーベイランス委員会の活動について解説していただきました。

また、東京大学の北村友人氏から、中山間地での高校生の自転車通学の安全についてお話を、東京工業大学の西田佳史氏からは、人生100年時代の心身機能が変化する中での安全な生活環境についてお話ししていただきました。

北村友人氏
北村友人氏
西田佳史氏
西田佳史氏
白石陽子氏
白石陽子氏
亀岡市 山内勇氏
山内勇氏

 討論では、SCについての活発な議論がされ、日本セーフコミュニティ推進機構代表理事の白石陽子氏による最新の動向についてお話がありました。
 なお、台風の影響で到着が遅れた山内勇氏からは、亀岡市のSCについての取組についてのご苦労話を頂戴し、記念行事の有終の美を飾っていただきました。

機関紙3号