子どもと繋がる通学路の「見守りの七つ道具」

 私は、毎朝、「見守り七つ道具」を入れた小さなリュックサックを背負って「子どもの見守り活動」に出かけます。
 220人の小学生が登校する通学路の交差点では、子ども達に、突然、予期せぬいろいろな出来事が起こるからです。
 予期せぬいろいろな出来事に困惑している子どもを見ると、直ぐにリュックサックの中の「見守り七つ道具」を使って、次のような応急措置をして子どもたちの安全安心を取り戻してあげるのです。

【予期せぬいろいろな出来事と見守り七つ道具の使い方】
【予期せぬいろいろな出来事と
見守り七つ道具の使い方】

〇 ティッシュペーパーは
 子どもが鼻血を出したときや、カラスが電線の上から糞を落として、子どもの頭髪や腕を汚したときに拭いてあげます。
〇 絆創膏は
 子どもが転んで肘や膝、手のひらなど怪我をした箇所に貼ってあげます。
〇 マスクは
 うっかり忘れて家に取りに戻る子どもに差し上げます。
〇 折りたたみ傘は
 急に雨が降り出し傘を持たず濡れてくる子どもや強い風雨で傘が壊れてずぶ濡れで泣いている子どもに貸してあげます。
〇 防犯ブザーは
 携帯していない子どもに声をかけて、親の了解を得てからプレゼントします。
〇 ストラップは
 拾得物を届けてくれた子どもや善行をした子どもに「ありがとう」の言葉を添えて手渡します。
〇 温度計は
 その時の気温を見て「今朝は寒いから風邪をひかないで」、「暑いから熱中症に気を付けて」と声を掛けます。
〇 カウンターは
 通過する子どもが「何番目」と尋ねるので、「○○番目、今日は早いね」と教えます。
〇 レジ袋は
 通学路に落ちているゴミを拾い袋に入れて家に持ち帰ります。
〇 手品の道具は
 元気のない子ども悩んでいる子どもを励ます時に使います。
〇 メモ帳とシャープペンシルは
 心に残ったことや気になったことを書き留めておきます。

その他に、手袋、チョークなどを入れています。

子どもと繋がる通学路の「見守りの七つ道具」

予期せぬいろいろな出来事は、子どもたちに混乱や不安を招きます。子どもに寄り添い優しく親切に手助けできるようにと背負う「見守り七つ道具」は、子どもたちの無事を祈る私の「魔法の玉手箱」でもあります。

日本市民安全学会 副会長
富田 俊彦