2019年1月19日

[主催]日本市民安全学会

[テーマ]
リアリズム国防論
元陸上自衛隊陸将補 河井繁樹氏

昨年、彩図社から出版された「リアリズム国防論」の著者が、安全保障、災害派遣、日米同盟、国際平和協力活動等の国防の最前線に立ってきた経験に基づき、それぞれについて具体的に解説をされました。
①東西冷戦時代における北海道の最前線勤務の話では、ソ連にとっての北海道の戦略的価値や、ソ連の北海道侵攻を阻止するための自衛隊の戦い方や現場の隊員が緊張感をもって訓練に取り組んでいたこと
②中国の急激な軍事力の増強や太平洋進出のための活動の活発化等の安全保障環境の変化による自衛隊の組織改編や戦い方の変化
③我が国防衛上の日米同盟の重要性や米軍との信頼関係の構築の現場
④冷戦終結後の国際貢献のための自衛隊の国際平和協力活動では、実際に確認した中南米のハイチPKOやアフリカの最も新しい国である南スーダンPKOなどの現地の状況に触れ、国連にも評価されている派遣国住民の目線に立った日本らしい活動の実施現場
⑤さらには災害派遣に対する現場隊員の意識や被災者目線での活動
などについて、具体的な話を交えながら分りやすく説明がなされました。
 また陸上自衛隊で最も過酷な訓練と言われているレンジャー訓練での苦労話では、水と食料が制限される状況下で、道なき道を行進しながら降ってきた雨水をためて水分を取っていた経験や、すべての任務が終了して駐屯地の全隊員や家族などに迎えられる感動の帰還式の様子なども紹介されました。

河井繁樹氏
元陸上自衛隊陸将補 河井繁樹氏

会員の皆さんにとっては、日頃目にすることのない防衛の最前線での話を聞くことができて、防衛省・自衛隊や安全保障に関して関心が高まったのではないでしょうか。