メールマガジン「大地と光」風ニュース(2022年2月17日)
今回は、学会会員の活動についてお届けいたします。1月28日(金)学会常任理事の菅野泰彦氏が、同学会員の勤務する静岡県三島市立北上小学校を訪問し講演会を開催しました。当初児童向けの講演会の予定でしたが、新型コロナウィルス感染が拡散していることもあり、教職員向けの講演会となりました。また、教職員も各教室に分かれ、校長室で行われる講演をリモートで視聴する形で行われたとのことです。
学会常任理事 菅野泰彦氏 三島市にて講演
三島市立北上小学校 元校長 露木知浩
『講演テーマ セーフティ教育サンプル講演 ~スマホ・ネットの安心・安全な使い方~』
IoT・AI・ウェアラブルコンピュータの分かり易い解説から、スマホ、タブレット等を道具として使う考え方を教授していただきました。学校現場では生徒指導等、問題が起こることによって「スマホは危険、SNS等のアプリケーションは悪い物」だという意識を持つ教員が多いことは事実です。このような風潮を菅野氏は「家にある包丁は、使い方によって便利なものであるが凶器にもなる。スマホ、SNSも同じ道具である。物のせいにするのではなく、使う本人が正しく考え想像できる力を働かせることが大事である。そのためには、一人一人の心技体を充実させることが大切である。」という多方面から見たスタンスを教えていただきました。講演を終え、本校教職員も「目から鱗」という感想が多く聞かれました。
また、現在教育現場では、SOCIETY5.0の世界で生きる力、子供たち一人一人が、持続可能な社会の担い手として、個人や社会の成長のために必要な新たな価値を生み出していくことが求められています。まさに菅野氏の講演は、子供たち個々が自らの経験や情報をフルに活用し、思考判断していくことに繋がり、新たな価値観を生みだす教育活動にも大いに参考となりました。また、楽しく引きつけられる軽妙な語り口での講演は、オミクロン株の感染拡大により緊張感がある学校現場に明るく温かい光を注いでくれました。
また、本講演は今後三島市内の教職員に伝達していくこととなりました。
参加教員の感想
■「フィルタリングは、ヘルメットやシートベルトと同じ」という言葉が印象に残りました。自分を守るため使うことが当たり前となるよう、子供達に情報提供していきたいと思いました。 (40代教員)
■最新機器の使い方ではなく、道具としての使い方を教えていただき参考になった。 (新任教員)
■ゲーム時間と成績の良さは比例しないというグラフに驚きましたが、「時間を決めて、それを守れるかどうか」や「息抜きとしての利用」という説明には納得しました。ゲームに限らず様々なICT機器が増えていく中で、「危険だから使わない」ではなく、正しい使い方とルールを子供たちに教えていくことが大事だと思いました。資料も分かりやすくて、今後も活用していきたいと思いました。 (20代教員)
■「これはダメ」ではなく、なぜダメなのか、やめるとどんないいことがあるのかというのを理解させるのが大切だという話はためになりました。参考になるウェブページも活用していけると思いました。 (20代教員)
■スマホやインターネットの使用について、指導の仕方が講演を通し理解できました。すぐにでも、授業の中で子供たちに伝えたいと思いました。また、保護者にも伝える機会があればと思いました。 (50代教員)
■いただいた資料を使って、1年生にも少し内容を絞って道徳の授業に使わせてもらいました。 (30代教員)