寄稿No.4: 2014年1月
学会顧問 須谷修治
私は、日本市民安全学会発足当初から会員として活動し、専門が「防犯照明」であることから、明るいまちづくりによる地域の安全・安心を訴えて参りました。特に、青色防犯灯が社会的にも話題となった時期には、全国各地で実態調査や講演を行いました。
しかし、学会会員の皆さんと交流をする中で、防犯照明は地域の防犯対策の一助であり、防犯そのものをもっと広く考えねばならないと思うようになりました。
関西には、全国的にも名を知られている神戸市・北須磨団地の西内勝太郎会長様、堺市・登美丘地区(現NPO法人 さかいhill-front forum 理事長)池﨑 守会長様らが居られ、いろいろと教えて頂き10年以上もお付き合いをさせて頂いています。
かつて、大阪府生活文化部が主催して「安全なまちづくり・リーダー養成講座」が開講され、府下全域の自治体・地域防犯団体などが参加して開催され、私も参画させて頂いていました。しかし、担当者が転任するなどの理由から5年間で終わってしまいました。大変、有意義な講座であったと思います。犯罪発生が長年にわたり常に全国ワースト1の大阪としては、是非再開して欲しい講座です。
日本市民安全学会の活動としては、毎年「関西研修会」が開催されており、東京からも多くの会員が参加され、交流ができて喜ばしいことであります。今年は、2月に記念すべき第10回大会が亀岡市で開催されることになり、11月には関西研修会が予定されています。
楽しみにしています。
一方、東南海・南海地震の話題が高まる中、新聞・テレビの報道は“防災・減災”ばかり、防犯が置き去りになっている感がして危惧されるところです。
私の専門の防犯照明については、防犯灯が急速にLED灯化する中で、照明学会が神戸市から業務委託を受け、LED道路灯・防犯灯の実態調査等を行いました。それらの成果から、現在各社から販売されているLED防犯灯の性能・品質はバラバラ、後2、3年しないと安定した製品にはならないということが分かりました。
最後に、日本市民安全学会の更なる発展をお祈り致します。