2015年9月13日

セーフコミュニティで、高齢者の交通事故を減らそう!

[主 催]日本市民安全学会 、秩父市、秩父自治会連合会、
    秩父セーフコミュニティ推進協議会
[会 場]秩父市歴史文化伝承館ホール

[経緯・概要]
日本市民安全学会は秩父市ともに、セーフコミュニティ研修会を開催しました。秩父市は、本年7月、セーフコミュニティ国際審査員による現地審査を受け、国内11番目の国際認証の内定を受けました。11月の認証式典に先立ち、セーフコミュニティ活動の柱の1つである交通事故減少をテーマに、研修会が開催されたものです。多くの市民の他、厚木市の市民、日本市民安全学会会員など多数が参加しました。参加者全員に反射材が配られ、千葉大学名誉教授の鈴木春男先生の講演でも反射材の有効性が示され、講演終了後には安全基準を満たした反射材の展示コーナーに多くの方が関心を示していました。

久喜邦康市長、石附弘会長の挨拶のあと、

○基調講演 「世界基準の『転ばぬ先の杖』~セーフコミュニティの魅力~」
   講師:日本市民安全学会 石附弘会長

○特別講演 「高齢者に対する効果的な交通安全の取組について」
   講師:千葉大学名誉教授 鈴木春男先生

○パネルディスカッション 「どうしたら高齢者の事故を減らせるか?」
2人の講師に金子理惠子秩父市セーフコミュニティ交通安全対策委員会委員長が加わり、熱い議論が交わされました。

石附会長からは、セーフコミュニティは、世界基準の「転ばぬ先の杖」であり、WHOが交通事故など不慮に事故予防に強い関心を示していること、秩父市には玄関での転倒骨折事故が多いという地域特性があること、適切な対策を講ずれば事故を減らすことができること、そのためにも、ちちぶお茶飲み体操(通称、茶トレ)による筋力アップ活動などが有効であることを、市民の皆さんにわかりやすく説明していただきました。
 鈴木先生からは、「年はとっても気持ちは若い」などといった「意識と行動のミスマッチ」や、道路を渡るときに「右見て左見たら、右の事を忘れた」といった並列情報の処理能力低下などを原因とした高齢者特有の交通事故やその効果的対策について、詳しく解説していただきました。
金子委員長からは、交通安全対策委員会の活動について説明があり、特に追突事故が多いことなど地区の交通事故の特徴を示していただきました。
 高齢者の交通事故減少には、“世界で一番安くて確実な交通安全ツール”反射材の着用により、夜間の事故を減少させた外国の事例に倣い、反射材装着推進条例を制定してはどうかとの提案が出された他、会場からの熱心な質問などセーフコミュニティ活動によって市民の意識が高まっていることを感じさせる研修会でした。