2016年4月17日

[主 催]日本市民安全学会
[後 援]警察政策学会、市民生活と地域の安全創造研究部会
[会 場]ちよだプラットフォームスクエア

[内 容]
2016年度のちよだ塾は、“見えざる危機への対応”と題し、さまざまな危機対応を学んでまいります。
その第1回は防災危機への対応をテーマに、3名の専門家にお話をいただきました。

第1講 災害に負けない都市:新しいレジリエンス工学のすすめ
芝浦工業大学 システム理工学部 環境システム学科 准教授 増田幸宏氏
第2講 逃げ地図づくり(どこへどう逃げるか?逃げ地図づくりワークショップを通したリスクコミュニケーションの活性化)
千葉大学大学院園芸学研究科 教授 木下勇氏
第3講 大地震後の生活継続リスクに対するマンションでの共助活動
清水建設株式会社 技術研究所社会システム技術センターまちづくりグループ 村田明子氏

増田氏からは、建築・都市工学の見地から、レジリエンスについてお話をいただきました。社会システムをデザインする上で、環境の変化を乗り越えるために、強靭かつしなやかな対応力が重要になるとのことでした。また、木下氏からは、逃げ地図づくりを通じた、地域防災力についてのお話をいただきました。津波防災から始まり、いまでは土砂災害や火災などへの展開も進み、子どもから大人までの世代間連携、また、学校から自治会・自治体までの地域間連携が密になり、ソフト的な防災力向上に有効に働いている事例について説明していただきました。村田氏からは、災害時のマンションの生活継続についてお話をいただきました。被災マンションの実態調査から、自治会、自主防災組織、管理会社の連携の事例や、生活継続力評価などについて説明していただきました。

 
 今回は、災害に対する危機対応力について学びました。近年、地震をはじめ、水害、土砂災害など、あらゆる災害が続いています。災害を乗り越えるには、ハード・ソフトの両側面から、しなやかな対応力と様々な連携が大切であると再認識できた勉強会でした。