2017年11月25日
セーフコミュニティで『つながる』『はぐくむ』『とどける』 安全・安心のかたち
秩父市セーフコミュニティ国際認証2周年記念
~セーフコミュニティで創るこれからのまちづくり~
[主催]日本市民安全学会・秩父市セーフコミュニティ推進協議会・秩父市
[後援]警察政策学会市民生活度地域の安全創造研究部会・(株)映学社
[内容]
午前中の第1部は市民安全啓発映画祭と題し、(株)映学社の制作による教育映画が記念上映されました。
上映された「パパは風になった」は、秩父を舞台に撮影された交通安全教育映画で、女優の小林綾子さんと一緒に、秩父出身の山田菜々香ちゃんが出演されています。また、上映の後に、(株)映学社の代表取締役で、本作品の監督でもある高木裕己氏による特別記念講演が行われました。「映像の中で安全安心をどう描くか」と題し、作品の解説や撮影時のエピソードなどをお話ししていただきました。続いて、本学会が協力し制作された映画など3本が上映されました。
「事故や事件から人を守る町を守る 警察署のはたらき」
「火災から人を守る町を守る 消防所のはたらき」
「防げるか?認知症 注目される食の力」
午後の第2部は、本学会会長の石附弘氏がモデレーターを務め、記念鼎談が行われました。
秩父市長の久喜邦康氏からは「秩父市セーフコミュニティとこれからの安全・安心なまちづくり」と題して、秩父市のセーフコミュニティの取り組みや、この10月にセルビアで開催された第23回国際セーフコミュニティ会議の様子などをお話ししていただきました。日本セーフコミュニティ推進機構代表理事である白石陽子氏からは「日本におけるセーフコミュニティ活動と秩父市への期待」と題してお話ししていただきました。早いペースで日本のセーフコミュニティは拡がっており、また単に早いだけではなく活動の質が高いとのことでした。
第3部は、秩父宮記念市民会館の基本方針である「つながる」「はぐくむ」「とどける」をテーマに3つの分科会が行われました。
分科会1では「つながる」をテーマに、安全・安心なまちづくりや、市民の集まる場の提供、通学路や登山道の安全・安心などを通じて、市民をつなげていく方法などについて議論が行われました。
分科会2では「はぐくむ」をテーマに、犯罪や交通事故に巻き込まれないための取り組みや、高齢者の安全・安心について、どのように育んでいくかの議論が行われました。
分科会3では「とどける」をテーマに、健康、介護、自殺やいじめの防止などを、どうやって市民にとどけるのかといった議論が行われました。
全体を総括した第4部では、各分科会からの総論的な報告が行われ、参加者全員で3つの分科会での議論の共有がなされました。最後に、学会副会長の藤岡一郎氏の挨拶をもって、秩父大会の閉会となりました。
今回の大会は、2017年3月に完成したばかりの秩父宮記念市民会館で開催されました。秩父の木材がふんだんに使われた温かみのあるホールが印象的でした。映画祭も加わり、とても充実した全国大会となりました。
【歴史ツアー】
翌26日には、ユネスコ無形文化遺産にも登録された「秩父夜祭」を映像で再現する“秩父まつり会館”、銘仙館(国指定伝統的工芸品「秩父織物銘仙」についての民俗学上の資料展示)など秩父の文化や歴史にふれ、秩父ファーマーズファクトリーではワインセラー見学と昼食をとり、こころ豊かな1日となりました。